2020年

2020年05月01日

癒着防止吸収性バリア「Cyt-004」の治験開始のお知らせ

サイトリ・セラピューティクス株式会社(本社:東京都、以下「サイトリ」)は、順天堂大学医学部附属順天堂医院(以下「順天堂医院」)と医師主導治験(以下「本治験」)の実施に係る契約を締結し、2020年3月30日に順天堂医院は独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に本治験の治験計画を届出ました。この度、治験計画届書に関する調査が終了し、本治験が開始されることとなりましたので、お知らせいたします。

本治験は、順天堂大学医学部消化器外科学講座下部消化管外科の坂本一博教授を治験調整医師として、 原発性直腸癌における腹腔鏡下手術及び一時的人工肛門造設術を施行する患者を対象に、癒着防止吸収性バリア「Cyt-004」の有効性及び安全性の検証を目指すものです。

術後癒着は、外科手術における術後合併症であり、外科的に侵襲を受けた組織と周囲組織がくっつき、線維化が引き起こされることによって生じます。腸閉塞、激しい腹痛、不妊などの癒着合併症を引き起こし、患者さんに長く辛い苦痛を与える合併症を引き起こします。日本では、2015年に直腸癌罹患数は約5万人と推定されており1、その中でも原発性直腸癌に対する手術治療においては、術式別で開腹手術では78.9%,腹腔鏡手術では37.7%に術後癒着が発生すると報告されています。2

    1. 国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター[がん情報サービス」]: https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/annual.html(2020年4月28日)
    2. Stommel MWJ, Ten Broek RPG, Strik C, Slooter GD, Verhoef C, Grünhagen DJ, van Duijvendijk P, Bemelmans MHA, den Dulk M, Sietses C, van Heek TNT, van den Boezem PB, de Wilt JHW, van Goor H. Multicenter Observational Study of Adhesion Formation After Open-and Laparoscopic Surgery for Colorectal Cancer. Ann Surg. 2018 Apr;267(4):743-748. doi: 10.1097/SLA.0000000000002175.

サイトリは、本治験研究費及び本治験製品提供の負担等を行い、癒着防止吸収性バリア「Cyt-004」の本治験終了後の製造販売承認申請を早期に目指すことで、患者さまと医療従事者への貢献を実現してまいります。

癒着防止吸収性バリア「Cyt-004」について

癒着防止吸収性バリア「Cyt-004」は、MacroPore Biosurgery, Inc (現サイトリの前身)が術後癒着を防止する目的で開発した透明な取り扱いやすいフィルムです。手術過程において本品が使用され、組織間を物理的に隔離することで、癒着が予防できます。さらに、本品の原材料はポリ乳酸を成分とした生体吸収性の物質のため、外科的除去は不要です。本品は米国をはじめ諸外国で認可され、海外の50ヵ国以上で広く用いられています。

サイトリについて

サイトリ・セラピューティクス株式会社は、世界中の患者さまと医療従事者の方々のため、幅広い実用性のある高品質な治療の選択肢が提供できるよう日々取り組んでいます。とりわけサイトリの革新的なプラットフォームであるセルーションシステムによって、自己ヒト皮下脂肪組織から採取した非培養脂肪組織由来再生(幹)細胞「Adipose Derived Regenerative Cells (ADRC)」を用いて、多様な疾患治療を目的とした細胞治療の研究や開発に取り組んでいます。各種前臨床試験の論文において、ADRCが血管新生、抗炎症、および繊維化の改善に関与していることが示唆されています。詳しくは、https://www.cytori-jp.comをご覧ください。

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2020年04月07日

在宅勤務実施に関するお知らせ

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

政府の緊急事態宣言に伴い、弊社は新型コロナウイルス感染症の拡大によるリスク軽減と、従業員ならびに関係者の皆様の安全確保を目的に、2020年 4 月 7 日より従業員の在宅勤務(テレワーク)を実施いたします。

つきましては、ご注文は FAX(03-6860-5705) あるいはメール(contactjp@cytori-jp.com)にて承ります。お問い合わせに関しましては、可能であれば担当者まで直接ご連絡いただけますと幸いです。また、代表電話の応答がない場合は、090-2642-0760 にお電話くださいますようお願
い申し上げます。

今後の対応につきましては、行政の方針に従い、適宜判断を行ってまいります。

お客様、お取引先様にはご不便をおかけ致しますが、ご理解下さいますようよろしくお願い申し上げます。

敬具

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2020年03月31日

非培養自己ヒト皮下脂肪組織由来再生(幹)細胞を用いた肝硬変治療 に関する国内治験の終了に関するお知らせ

金沢大学附属病院とサイトリ・セラピューティクス株式会社(以下「サイトリ」)は医師主導治験(以下「本治験」)の実施に係る契約を締結しており、肝硬変に対する非培養自己皮下脂肪組織由来再生(幹)細胞(Adipose Derived Regenerative Cells、以下「ADRC」)を用いた肝再生療法を目的として、大阪医科大学附属病院との多施設共同治験を2017年10月から開始いたしました。

このたび、全症例の観察期間が終わり、治験終了届書が独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に受理され、本治験が終了したことをお知らせいたします。

本治験では、非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis: NASH)または脂肪性肝障害を基盤にした肝硬変の患者を対象としました。自己皮下脂肪組織からサイトリが開発したセルーション遠心分離器とセルセラピーキットを用いてADRCを抽出し、これをカテーテルを用いて経肝動脈的に肝臓へ投与します。

7例の肝硬変症例の試験結果から、経肝動脈経由によるADRCの肝臓への直接的投与による肝再生療法の有効性が示唆され、安全性が確認できたと考えます。

なお、本治験は日本医療研究開発機構(AMED)の事業として支援を受け、実施されております。

非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis: NASH)について

日本消化器病学会は非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)は「組織診断あるいは画像診断で脂肪肝を認め、アルコール性肝障害など他の肝疾患を除外した病態」と定義しています。病態がほとんど進行しないと考えられる非アルコール性脂肪肝(nonalcoholic fatty liver : NAFL)と、進行性で肝硬変や肝癌の発症母地にもなる非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)に分類されます。1

NAFLD/NASH の患者数は,肥満人口の増加に伴い世界的に急増しています。日本においても、生活習慣の欧米化に伴いメタボリックシンドロームの患者数が増加し、NAFLD/NASHはメタボリックシンドロームの肝臓における表現型と考えられています。検診や人間ドックのデータからも30%ほどの受診者に脂肪肝がみられます。NAFLDの有病率については、最新の大規模調査では29.7%と報告されています。1一方,NASHの有病率はどの国や地域においてもいまだ正確には把握されておりませんが、最近では世界的には3〜5%、日本では100万人以上と推定されています。2

1. 日本消化器病学会:NAFLD/NASH診療ガイドライン2014: https://www.jsge.or.jp/guideline/guideline/pdf/NAFLD_NASHGL2_re.pdf

2. Kim SR, Kim KI. [An Overview of NAFLD/NASH in Japan]. Yakugaku Zasshi. 2016;136(4):565-72. doi: 10.1248/yakushi.15-00264-1. Review. Japanese.

肝硬変について

肝硬変とは、B型・C型肝炎ウイルス感染、多量・長期の飲酒、過栄養、自己免疫などにより起こる慢性肝炎や肝障害が徐々に進行して肝臓が硬くなった状態をいいます。慢性肝炎が起こると肝細胞が壊れ、壊れた部分を補うように線維質が蓄積して肝臓のなかに壁ができていきます。肝細胞は壁のなかで再生して増えるため、最終的に壁に囲まれた結節を作ります。肝臓がこのようなたくさんの結節の集まりに変化したものが肝硬変です。3

日本での肝硬変の発生率内訳はウイルス性肝炎・肝硬変(B型・C型肝炎ウイルス)、アルコール性肝硬変およびその他が各々66%、18%および17%です。3 全肝硬変患者のうち、NASHによる肝硬変の発生率は2.1%と推定されています。4 肝硬変の治療法は、内科的治療に反応しない、または無効である場合、肝移植が唯一の治療手段となります。

3. 日本消化器病学会:患者さんとご家族のための肝硬変ガイド: https://www.jsge.or.jp/guideline/disease/pdf/04_kankouhen.pdf

4. 日本消化器病学会:患者さんとご家族のためのNAFLD/NASHガイド: https://www.jsge.or.jp/guideline/disease/pdf/04_nafldr.pdf

サイトリについて

サイトリ・セラピューティクス株式会社は、多様な疾患治療を目的とした自己ヒト皮下脂肪組織から採取した非培養脂肪組織由来再生(幹)細胞「Adipose Derived Regenerative Cells (ADRC)」を用いた細胞治療を開発しているセルセラピー企業です。各種前臨床試験の論文において、ADRCが血管新生、抗炎症、および繊維化の改善に関与していることが示唆されています。詳しくは、https://www.cytori-jp.comをご覧ください。

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2020年01月10日

Cytori Cell Therapy™技術に関する日本での新たな特許取得のお知らせ

サイトリ・セラピューティクス株式会社(以下「サイトリ」)は日本国特許庁より「疼痛及び/又は線維症の調節において脂肪組織由来細胞を使用する方法」について特許査定を受け、このたび特許登録(特許第6622189号)が完了しましたのでお知らせいたします。当該特許には、レイノー現象や手指硬化症などの全身性強皮症(以下「強皮症」)による疼痛および線維化の抑制ならびに血管症状の治療を目的とした脂肪組織由来再生(幹)細胞「ADRC」の使用に関する18の請求項が含まれます。

この特許の追加により、サイトリの機器、技術、および「ADRC」のさまざまな臨床使用に関し、日本で取得済みの15の特許からなる既存の知財ポートフォリオが強化されます。

強皮症患者の手の機能障害の治療における「ADRC」の使用については、米国で患者88人を対象とした19施設での前向き二重盲検ランダム化比較試験が実施されました。試験結果から、「ADRC」による治療は安全であることが確認され、特にびまん型強皮症の被験者において有効であることが強く示唆されました。当社は日本でも臨床治験を実施することを検討しています。

強皮症について

強皮症はまれな慢性結合組織疾患で、一般に自己免疫性リウマチ性疾患に分類されます。日本での強皮症患者は20,000人以上と推定され、男性より女性の罹患数がはるかに多く、男女比はおよそ1:12です。日本では、強皮症は厚生労働省により特定疾患(難病)に指定されています。1

強皮症は全身性強皮症ともいわれ、皮膚や内臓など、身体の多くの部位の結合組織に影響を及ぼします。手の機能障害は強皮症患者によくみられる症状で、炎症性関節炎または関節の炎症、関節拘縮、レイノー現象(寒冷刺激や感情の乱れ、ストレスに反応して血管が収縮することで生じる皮膚変色)、指潰瘍、手の腫脹や手指の皮膚線維化、手の軟部組織への石灰沈着などがあります。これらの症状は併存することが多く、職業活動や日常生活動作を困難にする場合もあり、生活の質を低下させるおそれがあります。現在推奨されている治療では内臓病変の管理に重点がおかれ、手の機能障害に使用できる治療は、ほとんどなく、アンメットニーズとなっています。

 1難病情報センター「全身性強皮症(指定難病51)」: https://www.nanbyou.or.jp/entry/4026 (2020年1月10日)

サイトリについて

サイトリ・セラピューティクス株式会社は、多様な疾患治療を目的とした自己ヒト皮下脂肪組織から採取した非培養脂肪組織由来再生(幹)細胞「Adipose Derived Regenerative Cells (ADRC)」を用いた細胞治療を開発しているセルセラピー企業です。各種前臨床試験の論文において、ADRCが血管新生、抗炎症、および繊維化の改善に関与していることが示唆されています。詳しくは、https://www.cytori-jp.comをご覧ください。

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2019年

2019年12月25日

男性腹圧性尿失禁治療に関する医療機器の国内承認申請のお知らせ

サイトリ・セラピューティクス株式会社(以下「サイトリ」)は、本日、サイトリが開発した高度管理医療機器であるセルーションセルセラピーキットについて、男性腹圧性尿失禁の治療の医療機器として、厚生労働省に製造販売承認申請を行いましたのでお知らせいたします。

なお、本医療機器が承認を得た場合、国内では初の脂肪組織由来再生(幹)細胞(Adipose Derived Regenerative Cells、 以下「ADRC」)を用いた男性腹圧性尿失禁の治療となります。

2015年9月より、名古屋大学医学部附属病院泌尿器科の後藤百万教授を治験調整医師として、金沢大学附属病院、信州大学医学部附属病院、獨協医科大学病院との多施設共同治験を男性腹圧性尿失禁の患者に対して、日本で初めてADRCを用いた再生医療の医師主導治験(以下「本治験」)が実施され、2019年11月に終了しました。本治験の詳細は、こちら(【共同発表】非培養自己ヒト皮下脂肪組織由来再生(幹)細胞を用いた男性腹圧性尿失禁治療 に関する国内治験の終了に関するお知らせ:https://www.cytori-jp.com/news/)からご覧いただけます。この度本治験の終了に伴い、製造販売承認申請を行いました。来年には本治療の薬事承認を目指してまいります。

腹圧性尿失禁について

腹圧性尿失禁は、尿道括約筋機能の障害により、腹圧負荷時に尿が漏れるものです。女性においては妊娠・出産・加齢による骨盤底筋群の脆弱化や婦人科的手術による括約筋障害に起因し、本邦では約400万人の患者がいると推定されています。また、男性においては前立腺肥大症、前立腺癌の手術における括約筋障害により引き起こされるケースが多くみられ、女性に比べれば頻度は低いものの数万人の罹患者がいると推定されています。腹圧性尿失禁は直接生命にかかわることは稀でありますが、日常生活の多くの領域で支障を及ぼし、生活の質(QOL)を著しく障害する疾患です。特に男性の腹圧性尿失禁は、前立腺肥大症、前立腺癌手術後の罹患率が非常に高く、生活の質を障害するものであること、また低侵襲で治療効果の高い治療法が現存しないことから、新規治療法の開発が急務とされています。1

1後藤百万:自己脂肪組織由来幹細胞を用いた新たな尿失禁治療.泌尿器外科.2016;29(1):3-7.

サイトリについて

サイトリ・セラピューティクス株式会社は、多様な疾患治療を目的とした自己ヒト皮下脂肪組織から採取した非培養脂肪組織由来再生(幹)細胞「Adipose Derived Regenerative Cells (ADRC)」を用いた細胞治療を開発しているセルセラピー企業です。各種前臨床試験の論文において、ADRCが血管新生、抗炎症、および繊維化の改善に関与していることが示唆されています。詳しくは、https://www.cytori-jp.comをご覧ください。

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2019年11月27日

【共同発表】非培養自己ヒト皮下脂肪組織由来再生(幹)細胞を用いた男性腹圧性尿失禁治療 に関する国内治験の終了に関するお知らせ

名古屋大学医学部附属病院とサイトリ・セラピューティクス株式会社は、2015年2月に医師主導治験1(以下「本治験」)の実施に係る契約を締結し、非培養自己ヒト皮下脂肪組織由来再生(幹)細胞(Adipose-derived regenerative cells、以下「ADRCs」)を用いた男性腹圧性尿失禁の治療2を目的として、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)を経由して、厚生労働大臣に治験計画届の提出を行い、2015年9月より、本治験を開始しております。

名古屋大学医学部附属病院泌尿器科の後藤百万教授を治験調整医師として、金沢大学附属病院、信州大学医学部附属病院、獨協医科大学病院との多施設共同治験を、名古屋大学医学部附属病院先端医療開発部の支援のもと、男性腹圧性尿失禁の患者に対して、日本で初めて非培養自己ヒトADRCsを用いた再生医療の医師主導治験を実施してきました。サイトリ・セラピューティクス株式会社が開発したセルーション遠心分離機とセルセラピーキットを用いて分離されたADRCs3を、腹圧性尿失禁に罹患している男性患者に投与し、有効性及び安全性を52週間評価した多施設共同治験を実施してまいりました。

このたび、治験を終了し、その結果等を取りまとめた総括報告書が完成しました。尿失禁量が中等度以下で、行動療法及び薬物療法が無効又は効果不十分、あるいは薬物療法が実施困難で、術後1年以上継続する男性の腹圧性尿失禁患者において、皮下脂肪組織から分離されたヒトADRCsを経尿道的内視鏡下で単回傍尿道周囲へ投与した時の有効性及び安全性を確認したところ、安全性は許容可能で、有効性については、予め設定していた基準を達成致しました。

名古屋大学医学部附属病院とサイトリ・セラピューティクス株式会社としては、ADRCsを用いた男性腹圧性尿失禁の再生医療の治験で有効性及び安全性が示されたことから、今後速やかに、サイトリ・セラピューティクス株式会社が開発したセルーション遠心分離機とセルセラピーキットを医療機器として、製造販売承認申請の準備に取り掛かる予定で、来年には本治療の保険収載を目指してまいります。

今後とも日本泌尿器科学会、日本排尿機能学会等とも協力しながら、腹圧性尿失禁患者の皆様への更なる貢献を目指すと共に、非培養自己ヒト脂肪組織由来再生(幹)細胞を用いた再生医療の発展を目指してまいります。

※1 実施した医師主導治験

本治験では、尿失禁量が中等度以下で、行動療法及び薬物療法が無効又は効果不十分、あるいは薬物療法が実施困難で、術後1年以上継続する腹圧性尿失禁に罹患している男性患者を対象としました。患者自身から採取した皮下脂肪組織から、サイトリ・セラピューティクス株式会社が開発した細胞分離装置である治験機器を用いて分離された皮下脂肪組織由来再生(幹)細胞を投与した後、有効性及び安全性を評価しました。

なお、本治験は、厚生労働科学研究費補助金(難病・がん等の疾患分野の医療の実用化研究事業、医療技術実用化総合研究事業及び早期探索的・国際水準臨床研究事業)、日本医療研究開発機構の早期探索的・国際水準臨床研究事業及び再生医療実用化研究事業、並びに名古屋大学医学部附属病院先端研究支援経費の支援を受け、実施しました。

参照: BMC Urol. 17(1): 89, 2017(UMIN試験ID:UMIN000017901、ClinicalTrials.gov Identifier:NCT02529865)

※2 皮下脂肪組織由来再生(幹)細胞を用いた腹圧性尿失禁治療

非培養自己ヒト脂肪組織由来再生(幹)細胞を用いることで、体外培養を必要とせず、皮下脂肪吸引から得た再生細胞の経尿道的注入を3時間程度の一連の操作で行うことから、安全で低襲侵な再生治療と考えられます。麻酔下に250mL程度の皮下脂肪吸引を行い、吸引脂肪組織からサイトリ・セラピューティクス株式会社のセルーションシステムを用いて脂肪由来再生(幹)細胞(ADRCs)を抽出し、これを経尿道的内視鏡下に注入します。ADRCsの注入は、ADRCs単独の外尿道括約筋部への注入、並びに脂肪組織とADRCs混合の尿道括約筋部粘膜下注入として実施します。脂肪吸引、ADSCs抽出、尿道注入までを約3時間程度の一連の操作で実施することができます。

参照: 名古屋大学HP
(https://www.med.nagoya-u.ac.jp/uro08/advanced/regenerative-therapy/index.html)

※3 セルーション遠心分離機とセルセラピーキットを用いて分離されたADRCs

サイトリ・セラピューティクス株式会社の特許技術のプラットフォームであるセルーションシステムは、抽出されるADRCsを用い、非培養の細胞を抽出したその日のうちに患者に投与する治療方法です。
脂肪組織内にある幹細胞は、骨髄に含まれる幹細胞と比べて2,500倍もの量が含まれていることが、さまざまな研究により実証されています1, 2, 3。さらに、皮下脂肪は骨髄よりも低侵襲で採取しやすく、少量の脂肪吸引で細胞を採取することが可能です4
サイトリ・セラピューティクス株式会社の技術では、成人患者ご自身の脂肪組織のみを用いてADRCsを調製するため、この細胞を用いた治療では、拒絶反応や疾患の伝播など、移植の際に起こりうる一般的な問題を回避することができ、拒絶反応抑制剤や免疫抑制剤を用いる必要がありません。細胞培養をすることなく、脂肪組織に自然に存在するすべての幹細胞を含む再生細胞を、人工的な操作を加えずに使用します。完全に自動化された、機能的閉鎖型のシステムで処理され、ADRCsは新鮮な状態で分離されリアルタイムで使用するため、細胞が持つ本来の機能を維持していると考えられます。

  1. Caplan AI. Why are MSCs therapeutic? New data: new insight. J Pathol. 2009 Jan;217(2):318-24.
  2. Fraser J, Wulur I, Alfonso Z, Zhu M, Wheeler E. Differences in stem and progenitor cell yield in different subcutaneous adipose tissue depots. Cytotherapy. 2007;9(5):459-67.
  3. Jurgens WJ, Oedayrajsingh-Varma MJ, Helder MN, Zandiehdoulabi B, Schouten TE, Kuik DJ, Ritt MJ, van Milligen FJ. Effect of tissue-harvesting site on yield of stem cells derived from adipose tissue: implications for cell-based therapies. Cell Tissue Res. 2008 Jun;332(3):415-26.
  4. Fraser JK, Wulur I, Alfonso Z, Hedrick MH. Fat tissue: an underappreciated source of stem cells for biotechnology. Trends Biotechnol. 2006 Apr;24(4):150-4.

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